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2015年5月13日 (水)

題名のない音楽会 2015年4月26日

テーマは「線路は続くよ、音楽と共に」。何で突然こんなテーマを?と思ったが、北陸新幹線金沢延伸のあやかり企画だった。

今の鉄道の前身としては馬車だ、としてアンダーソンの「馬と馬車」を採りあげた。次にロンビという人の「コペンハーゲンの蒸気機関車のギャロップ」という長ったらしい名前の曲が演奏された。

そして「線路は続くよ」にからませて世界各地の鉄道とその歴史を辿るメドレー。

初めに挙げた2曲とも初めて聴いた。私はアンダーソンについては自分の仮想音楽番組のテーマ曲に彼の「舞踏会の美女」を使っていたこともあり一家言あるつもりだが、まだまだ聴いていない曲も多いのだと思った。

初めての曲も含めてマアマア聴きやすい曲が並んだが、それ以上でもそれ以下でもない。だいたい、鉄道の先祖に馬車をもってくることに無理があるのではないか。管見では、東京都電の始まりは馬車鉄道だが、あくまでも電気が豊富ではなかった時代の遺物であり、よくは知らないが貧しかった日本固有のものではないだろうか。「人車鉄道」なんて苛酷なものもあったわけだし。
精々言うならばこれらに「先祖」を見いだすべきで、一般的な馬車を先祖とするのは適切ではないと考える。馬車を先祖とするのはむしろ自動車だ。

また、この番組、時折マニアチックな曲も採りあげるのだからオネゲルの「パシフィック231」をやっても良かったのではないか。
ちなみに、この題名だが、蒸気機関車の軸配置が前から「2-3-1」となっているタイプの愛称を「パシフィック」と称するので、同じことを2回繰り返している名前である。尚、同じタイプの機関車を、車輪の数をもとに「4-6-2」と称したり、日本式表記では「2C1」と称したりする。パシフィック蒸気機関車の日本での代表機はC57。この「C」は車軸配置の真ん中の数字「3」を表し、即ち動輪の数を示す。
私が以前から面白がっているのは、同様に「2-8-2(1D1)」の配置を有し、C57同様に今でも人気が高いD51。このタイプの相性が「ミカド」だということである。

それはさておき、広がりも突っ込みも乏しく、ただ漫然と曲を並べただけ。北陸新幹線延伸のお祝いなのであれば、沿線の民謡を採りあげても良かっただろうし、番組内でも紹介していた、鉄道好きで知られるドヴォルザークで、音楽と鉄道の関係を掘り下げても良かっただろう。
企画がイマイチであり、評点は4.

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