題名のない音楽会 2015年2月8日 ラフマニノフP協3
名曲百選シリーズの一環として首記の曲が採りあげられた。
番組ホームページを見るとこれで24回目になるようだ。シリーズ開始時点では、100なんてすぐに到達するものと思っていたので、意外と言えば意外。
チャイコフスキーとショパンの影響を受けているということで、彼らの曲の一部を青島広志が弾き、それを及川浩治がラフマニノフの、該当すると思われる箇所を演奏して対比させるという方法で番組が進められた。
作曲家だからある意味当然なのだが、青島広志の演奏するチャイコフスキーもショパンも中々のものだった。見なおした人も多かったのではないか。
演奏は第3楽章のみ。多分省略はなかったはず。
悪くはない演奏だったが、始まりはややかったるく、それでも終わりにかけては盛り上がりもあった。ということで、評点は4.5。
まあこの曲は演奏が難しいのだろう。
番組で言われていたのは、日本で弾ける人は数人だけだとのこと。
私見ではもう少ししると思うが、それでも私の基準となる演奏が未だにアルゲリチッチのものだという点からしても、つまり中々名演には巡り逢わないということからしても、演奏が難しいことは確かなのだろう。
この曲が重要な役割を果たす小説を「ミニ書評」で常推薦ととしているが、その前提となる「ある条件」が、かなりあり得ないことを前提としているのも、この曲の演奏の難しさに由来しているのである。
そしてどこかに書いたが、「こんな曲、弾けるわけがない」とされたのが、ルビンシュタインなどのピアニストが「やってみよう」という気にさせたのが、作曲者自身のピアノで、マーラー指揮! のニューヨーク・フィルの演奏だったというのが面白い。
さすがにマーラー指揮の録音は残っていないが、作曲者の自作自演の録音が残っているので、参考までに。
一度聴かれることをお勧めする。
と言うか、アマゾンに出ている視聴部分を聴いただけで、凄い!と思われると信じる。