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2014年3月23日 (日)

休載経緯ご報告(4) 移調楽器の設定 続き

finaleで移調楽器を設定するとき、デフォルトで準備されていない調に移調楽器を設定するにはどうするか・・・という課題を前回提示した。

しかし、その前に押さえておきたいのが、「調号を表示しない移調楽器をどうするか、ということである。
クラシックの作曲家の殆どが、F調のホルンにせよトランペットにせよ、またB♭のトランペットにせよ、調号を表示しないで記載しているのである。

こうした記載をしているのは、ホルンとトランペットが主なものである。
ホルンやトランペットは、元々色々な音程を出すことが苦手な楽器であり、幾つかの調のものを揃えておいて、作曲家の指定によって吹き分けるようにしていた。現在のようにバルブを備えて色々な音程を1本で吹くことが可能となるのはずっとずっと後のことになる。
そのため、演奏者の便を考慮し、楽器の調だけを指定しておいて、異なる調の楽器を使用するときでも同じ指使いで吹けるようにした・・・という歴史的な背景があるらしい。

この辺りの事情については、下記の2冊の本に詳しい。
何れも、私が信頼をおいてやまない人であり、また内容も幅広い人に参考となるはずだ。クラシック、とくにオーケストラ音楽に関心のある方にはおススメだ。

調号を表示せずに記載している楽譜を入力するとき、通常の設定だとどうなるか。
例えばB♭調の曲の場合、移調楽器ではない楽器には、♭が2個付く。F調のホルンであれば、♭が1個だ。
しかし、調号表示をせずに記載されているホルンのパートで、変化記号がついていたら、どう解釈するのか。シに♭がついていたら、元々シに♭がついている楽器なので無視するのか、それともダブルフラットなのか。では、♭のついていないシはナチュラルを付けるのか、付けないのか。

こういったことが、♯や♭が多い曲だとますますこんがらかってくる。♯の多い曲で♭系の楽器を使うとき、また反対に♭の多い曲で♯系の楽器を使用するときは、それに輪を掛けてややこしくなってくる。

このために、ホルンやトランペットの音の響きがイマイチだが・・・というままで公開していた曲が相当数あった。ただ、公開はしていたが、余り自慢できないものもあるのが、ホンネに近い部分でもあった。

それが、次の参考書によって解決したのである。

詳しい手順は上記の本によってあたって頂きたい(他にも、色々と参考にしたい項目がある・・・但し2014年版では不明)ので、簡単に書いておくと、

  1. 1.スコアマネージャーを開き、設定したい楽器を選択し、「移調楽器」の欄をクリックし「その他」を選択。「移調楽器の選択」画面を開き、「クロマティック」にチェックマークを付ける。OKで画面を閉じる。
  2. 2.五線ツールを選択し、設定したい五線を選択。「五線の属性」画面を開き、「五線の動作」の欄の、「調号を無視する」にチェックを入れてOKで画面を閉じる。

必ず、この両方の設定が必要。
実は、上記の参考書に記載のあることにはとっくに気付いていた。しかし、説明が2ページにわたり、続きの説明がページをめくった処にあったので、片方の設定しかせずにいた。このため、どうしても音がおかしい・・・ということが暫く続いた。
1ページまたは2ページでも見開きで説明してしまっている項目が多い本なので、気付くのに時間がかかったのだ。

こうして両方の手順でシッカリ設定し直してみると、上述した臨時記号の関連もあって、微妙に半音ズレたり、全音違ったり、調そのものが3度とか5度とか狂っているものが散見された。

逆に言うと、音程がピタッと合ったときのホルンの音! 所詮本物の楽器ではないし、ホルンだけならもっと輝かしい音を出すソフトもあるのだろうが、それでも木管楽器と金管楽器の中間の位置づけを占めていると言われるホルンの特性が、よりよく分かるようになったのである。なぜホルンという楽器を作曲家が欲したのか、ということも。

そして、作曲家によって、オーケストレーションの方法が異なるのは当然としても、とくにホルンの使い方だけでも個性が出るものなのだということも理解を深めることができた。
そこで全面改訂に拍車をかけて行ったわけだが、まずはチャイコフスキーから始めた。

ここでは、「花のワルツ」と、交響曲第5番第2楽章の初めの方を引用しておく。

http://tkdainashi.music.coocan.jp/tschaikowsky/nutcracker_flowerwalz.mp3

http://tkdainashi.music.coocan.jp/tschaikowsky/tchaiko_sym5_2nd.mp3

この内、「花のワルツ」は、今は昔、Macを使っていた頃、ヤマハから出ていた「ハローミュージック」という、音源・キーボード・シーケンサーのセットによって、例題として紹介されていた曲だ。私がPCによるDTMと関わった初めての曲でもあった。
テキストに一部しか載っていなかったので、その後スコアを入手し、この全曲、さらに「くるみ割り人形」の組曲全部を入力していった、私にとっては想い出の深い曲だ。大好きな曲でもある。
finaleでは遙かに簡単に入力でき、表情づけもかなり可能だ。

さて、残る課題は、デフォルトで準備されていない移調楽器の件である。これが中々難題だった。上記の参考書にも載っていないし、ネットで色々と調べても、スパッとした解答を見つけることができなかったのである。

しかし、とうとう辿り着いたのだ。早く言うと、自力で解決に至ったのである。

(この項さらに続く)

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