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2013年4月

2013年4月21日 (日)

ららら♪クラシック 時間短縮正解 但し・・・

「N響アワー」を押しのけて日曜夜9時の貴重な時間帯を簒奪し居座っていた「ららら」が、土曜に移動し30分の短縮番組となった。私が日頃愛読させて頂いている「てんしな?日々さん」の記事では、早くも初回の放送について「成功かも?」と書いておられたが、私は、3回ほど見てから自分なりの結論を出そうと思っていたので、すぐに記事を書くには至らなかった。

まあ、暫く休載していたことの理由付けにかこつけて、「最悪のOS Windows8 絶対に買ってはいけない」から始まる一連の記事を書いていましたしね。

で、20日。3回目の放送を見て、ようやく結論めいたことを書く気になった。
まあ、正解かも知れない。

  • 時間が短縮された分、内容を絞り込むことができていること。
  • 今後の予定は知るよしもないが、3回分見る限りでは、良く知られている短めの曲を挙げ、その魅力を改めて紹介し、作曲技法の観点から加羽沢美濃がピアノを弾きながら解説を加えていること。
  • 「ここぞ」という箇所の解説にはさらに専門家の解説も付け加えることもやっている。
  • 意外と知らないことを教えてくれるコーナーを設けたこと。例えば私の場合、「ドレミ」という呼称のの起源について、聞いたことがあるような気もするが、改めて説明を受け、「へえ」と思った。まあトリビアの域に属することかも知れないが。

などである。

しかし、こうなってくると余計に、何でやねんとツッコミたくなる部分が目立つというものだ。

  • まず、これ、一体どんな人を対象としているのか。土曜の夜、貴重な時間を割いてわざわざこの番組を見ようとする人。どんな人がいるのか想像できないのだ。
  • こうした構成になって、石田衣良の存在、ますます目障りになったような気がする。だって、殆ど何のコメントもないのだ。何のためにMCの席に座らせているのか。加羽沢美濃とゲストだけでいいじゃないか。
  • そのゲスト。いかにも取って付けたように「最近クラシックをもう少し知りたいと思うようになって」てな人を呼ぶ。そんな人が毎回本当にいるわけはないだろう。
  • しかも、2回目と3回目は、ポップス系のミュージシャンだ。それも、決して主流ないしは今現在までスター的な立場をキープしているわけではなさそうな人たち(失礼!)だ。
  • 石田衣良も加羽沢美濃も、少しは台本から目を離したらどうか。目立つ位置に台本を持ちながら進行すべきものではないだろう。
  • ここまで変えるなら、もっと先に進めて「名曲探偵アマデウス」を復活させるといった手を講じるべきではなかったか。「アマデウス」の復活については上記の「てんしな?日々」さんの記事でも触れておられる。
  • 短い曲を扱うようになった・・・というより、短い曲しか扱えなくなった結果だろうとは思うが、第1回目のヴィヴァルディの「春」の場合、せめて全曲を聴かせるべきものではないのか。何で第1楽章だけの演奏にしたのか。それも、私の勘違いかも知れないが、少し省略があったような気がする。

まあこんなわけで注文は色々付けたいのだが、4月20日の3回目の放送を見て、これは見続けてもいいかも・・・と思うに至り、一応改編短縮は「正解」としたいと考えたのだ。

扱った曲は「パッフェルベルのカノン」。この曲の作曲技法だとか、バッハの師に相当する(但し、バッハの兄が教わった作曲法を、その兄からのてほどきで学んだという関係だから間接的な師弟関係)、この曲の冒頭の8つの音が「カノンコード」と称されてよく知られているポップス系の音楽でも使われている・・・など興味深い話があったからだ。
そしてゲストの森口博子が意外に感受性豊かで、この曲を「宇宙の未来永劫を表す音楽に聞こえた」という感想を述べた。これって結構いいコメントではないか。大げさすぎるキライはあるけど。

ただ、せっかく「カノンコード」という説明をしているのに、なぜもう一歩踏み込んで具体的な和音構成ないしは適合する和音となる音の構成を示すとか、さらにはコードネームで示すとか、してくれなかったのか。それに「カノンコード」と言ったが、和音進行の話になるので、「『カノン』のコード進行」と言うのが正確なのではないか。

さらに、私の記憶が正しければ、この曲が現在のようによく聞かれるようになったのは、マリナー指揮アカデミー室内管弦楽団の演奏によってよく知られるようになって以降のはずだ。日本における彼らのデビュー盤か、デビュー盤的なレコードだった。その当時は、マリナーもその室内管弦楽団も日本では知られていなかった。アカデミー室内管弦楽団と言うようになったが、正確には「アカデミー・オブ・セント・マーチン・イン・ザ・フィールズ」と称する。、長すぎる名称では売りにくい、としてレコード会社が勝手に「アカデミー室内管弦楽団」としたのだが、これは誤訳だそうだ。

当時のLP盤と同じ構成のCDは出ていないようで、ここにはベスト集に入っているものを挙げておく。さらに、彼らの演奏した「四季」は非常に優れた演奏だったので、併せて挙げておく。

もう一つ、見続けてみようか、と思うに至ったのは、次回「威風堂々」を取りあげると予告が出たからでもある。2回目の終わりの予告で「パッフェルベルのカノン」を取りあげるとしていたので少しだけ期待し、それなりに面白かった。だから次も・・・と考えたわけだ。

そして、「カノン」については、この番組と関係なく、昨年終わり頃にmp3で既に制作している。

http://tkdainashi.music.coocan.jp/pachelbel/kanon_inD.mp3

このとき当然スコアも見ているわけで、

だからこそ余計に関心が持てたし、それなりの内容があったと言えるのだ。そして、さらにこんなことも・・・と評する気にもなったのだ。
昨年日曜にやっていた時なんて、批評する気にすらならなかったのだ。

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