題名のない音楽会 2011年10月2日 未来の大器2011
将来、音楽界で注目間違いなし、として3名の小学6年生を迎えての番組。ピアノの牛田智大(ともはる)、口笛の大庭エヴェレット、ヴァイオリンの服部百音(もね)である。
牛田智大はラン・ランが評価して公開レッスンに参加したり、中村紘子が推薦したり、色々なコンクールに出たりしている由。
演奏したのは、ショパンのピアノ協奏曲第2番の第2楽章抜粋。
これ、中々のものだった。ショパンの恋愛→失恋に関係しているとされるこの曲、牛田曰く、「自分はまだ恋をしたことがないので、福島在住のおじいちゃん、おばあちゃんに思いを込めて弾く」
そんなことを言って演奏したのだが、例え恋をしていなくても、それに関係した曲であることを十分感じさせる、優しい演奏だった。
欲を言うと、音の粒立ちが少し甘いように思う。まだ指の力が十分ではないのかも知れない。
・・・とメモに書いていたのだが、その後CDデビューを果たし、本当に「音楽界で注目」される存在となってしまった。
この稿、2011年の番組の落ち穂拾いをやっているのだが、落ち穂拾いが片付かないうちに、2012年4月1日に「その後、CDデビューした」として紹介を兼ね、再登場したのである。これは2012年4月5日付けの記事に書いた。
大庭は、口笛で3オクターブ出せるテクニックの持ち主だということで、クシコス・ポストと、ロックアラウンド・ザ・クロックを演奏。
まあ3オクターブのテクニックには感心したが、それ以上のものはない。とくに、2曲めはタップダンスをやりながらの演奏だったが、このタップが実にヘタなのだ。まだ小学6年生という、体の固まらないうちに、無理をさせてはいけない。
服部百音。
名前からして音楽家になれ!と親から強制されているような名前で、ある意味で気の毒だと思う。しかし、キャラは大変愉快な人で、佐渡もそのことに言及していた。
演奏はカルメン・ファンタジー(ビゼー作曲、ワックスマン編曲)。
色気が余りにもないのは年齢からして仕方ないことではあるが、大したことのない演奏だった。何よりも、ヴァイオリンが響かないのである。ヴァイオリンの価格のせい(まだ、余り良い=高価な ヴァイオリンは持てないのだろう)かも知れないが・・・。
佐渡が、「この大きなホールという空間に響かせる、というイメージを持って弾くといい」とアドバイスしていたのは、適切だっただろう。
結局、3名の中で「これは」と思うのは1人だけだった。
しかし、それでいい。今後も随時、こうした若い才能を紹介する企画を続けていって欲しい。何名か採り上げる中で、本当にその後注目されて行く人は少ないだろうが、元々そんなものだろう。
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