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2012年2月 3日 (金)

名曲探偵アマデウス 2012年2月1日 ジークフリート牧歌

クライアントは、誘拐事件を極秘に捜査していると言う刑事。犯人の残した唯一の手掛かりとしてレコード(古い!)が残っていたが、何度聴いてもサッパリ手掛かりがつかめない、との相談。
その曲がワーグナーの「ジークフリート牧歌」というわけである。

話を聞いているうちに、極秘としている理由が、誘拐されたのは、クライアントの奥さんと子どもで、現役の刑事として恥ずかしいので、とのこと。
相談と推理の推移は省略して、即、ネタばらしをしてしまえば、結局は奥さんの自作自演だったという推理により、「解決」となる。まあ、この曲が作曲された背景を知っているならば、自ずから想像もつくわけだ。

妻とした(ワーグナーを尊敬していた、ハンス・フォン・ビューローからの「略奪婚」)コジマに長男が生れたあと、妻の誕生日プレゼントとして作られた曲で、誕生日の朝、静かに始まるこの曲で寝ている妻が音楽に気付いて起き、感激する・・・という趣向だったというのだから。

「指環」に使われている動機を様々に組み合わせて作曲したもので、年代を手許の辞典で確認すると、「ジークフリート」の初演が終り、「神々の黄昏(たそがれ)」の準備をしている時期のものだった。

で、「指環」の主人公である「ジークフリート」の名を息子に与え、さらにこんな曲まで作曲し・・・というわけで、作曲家自身、公私ともに充実していた時期でもあっただろう。

番組内では、それぞれの動機と、楽劇中で使われているときの動機の関連付けや、その動機が持っている意味付け、そして名前などが紹介された。
確かに、意味付けをしてもらいながら聴くと、この曲の構造、少しは分かった気になった。しかし・・・。

正直言って私はこの曲、苦手だ。そして、そうした解説を聞いても、苦手であることは変わりない。退屈で退屈で仕方がないのだ。ワーグナーとしては駄作に入るのではないか、とも思っている。

そもそも、「指環」に使われている「動機」だが、音楽用語では「示導動機(ライトモチーフ)」などという用語を使い、辞典を見てもシチメンドクサイ説明が為されている。

こんなの、何の役にも立たないどころか、ワーグナーの音楽を聴衆から遠ざけるだけのことだ。また、さも「高尚」であるが如き装いをさせるだけのものでしかない。

だいたい、オペラの中でも、またワーグナーの中でも、「指環」ほど「高尚」という言葉から遠いものはない。また、一般的に、余りこうしたものを聴いたり見たりしない人からは「クラシック音楽=高尚」、さらに特に「オペラ=高尚」と思うようだが、一部を除いて、オペラなんて背徳や裏切りに満ちた世界が描かれているものが多い。
ブルックナーが「ヴァルキューレ」を理解できなかったという話があるが、ブルックナーの感性が鈍いとか、世間知らずだとか言うのではなく、私は、少なくとも「ワルキューレ」に関しては、ブルックナーの方が正常だと考えている(私の「題名のない音楽館」内の「ブルックナーとワーグナー」をご参照ください)。

また、「示導動機」なんて名称、私は上記の理由で嫌いだから、なるべく使わないようにしているのだが、何てことはない。「ある人物や情景、または気持などに、決まった音楽を付けたもの」・・・と言うだけのことだ。

この作曲技法は、しかし、後世に大きな影響を与えた。
私に言わせれば、「ドラクエ」の音楽なんて、典型中の典型だ。この関係については「語り部多くしてオペラ敬遠さる・・・ドラクエにはまる人ならワーグナーにもはまる」をご参照ください。

さて、番組の内容から脱線するが、「嫁さんにプレゼントした、またはプレゼントするつもりで作曲した」と言う例。私はすぐ次の2曲を思い出す。

  • エルガーの「愛の挨拶」
  • グレン・ミラーの「真珠の首飾り

前者は確か、ワーグナーと同様に誕生日のプレゼント。
後者は、実際の処は分からないが、映画「グレン・ミラー物語」では、「貧しくてホンモノの真珠の指輪が買えなかったとき、『いつかホンモノを買うから』と言ってマガイモノの真珠の指輪を贈って結婚したが、成功してホンモノが買えるようになり、それをプレゼントする日の朝、この新曲の、自宅での演奏とともに起こした、ということだったと記憶する。

こうした曲に比べて「ジークフリート牧歌」って、全然良いと思わないし好きになれないのだ。長すぎるし起伏に乏しい。

「愛の挨拶」について、エルガーは、小さな管弦楽団用のバージョンも作っているし、ヴァィオリンで演奏されることもある。しかし、上記の「作品名辞典」によると、原曲はピアノ曲だそうだ。だから、この曲の入っている、仲道郁代のCDを。これ、仲道の演奏が良いためでもあろうが、ピアノバージョンを聴くと、管弦楽団バージョンなんて聴けたものではない。色々な曲が入った盤だが、この曲だけでも手許に置く価値がある。

併せて、「グレン・ミラー物語」のDVDを挙げておく。

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