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2012年1月24日 (火)

N響アワー 2012年1月22日 トゥランガリラ交響曲

メシアン作曲の「トゥランガリラ交響曲」をプレヴィンの指揮で。全部で10楽章あるが、この日は時間の関係で第1楽章、第2楽章、第5楽章、第7楽章、第8楽章、第10楽章が放送された。

西村が、「彫像の主題」「花の主題」「愛の主題」とされているものをピアノを鳴らしながら説明していたのは、サスガと思った。何でも、14歳の頃(と言ったと思う)、作曲を志し始めていたが、この曲を聴いて嬉しくなった由だ。曲そのものもさることながら、何でもアリなんだ・・・と思ったのだとか。そのまま作曲の道に進んでいったのもスゴイ。
また、オンド・マルトノは女性的なものを表し、ピアノは男性的なものを表している、という解釈も、そうかも知れないと思った。

しかし、この曲には「究極の愛」が描かれている、というあたりは、よくわからなかった。確かにこの曲、しばしばそうした言葉で説明されるし楽章によっては「愛の・・・」などと言う名前が付いてはいる。
けど、そうした言葉によって深く沈潜した聴き方を試みたのは若い頃のある時期だけであり、最近ではもっと気軽に聴くのが殆どだ。

とにかく、聴いて面白いし楽しいのがこの曲だと考えている。総譜は手許にないが、1度店頭で覗いたことがあり、余りの複雑さに驚いたのだったが、そこから鳴るサウンドは、純然たる現代音楽なのだが、かなり聴きやすい音楽なのである。

実はこの演奏、既に2011年12月11日(日)の、「特選オーケストラ・ライブ」で、BSプレミアムで放送されていて、全曲聴いていたし、録画・保存も済んでいる。

ビアノの児玉桃は、N響アワーによると、世界的に活躍する「メシアン演奏家」だそうだ。そして、オンド・マルトノは原田節。原田はオンド・マルトノと言えば日本で゛殆どこの人しかいない(と思う)ので、この曲の演奏だと殆ど出ていて、よく見かける。ピアノの児玉は、初めて見たし初めて聴いたが、良かったと思う。
よく分からないのは、ピアノが、ピアノ協奏曲のように、指揮者の横で演奏していたことだ。この曲、いつもこうした配置で演奏しているのかどうか、よく分からない。確かに、通常の、「オーケストラにビアノパートがある」という曲に比べると見た目でかなり難しそうだったし、殆どソロ・ピアノ並の扱いなのかも知れないから、指揮者の横というのが通常なのかも。

テンポは、やや遅めだったように感じた。
それを強く感じたのは、第5楽章「星の血の喜び」である。
この楽章、曲の中ほどのクライマックスを築く楽章で、ただ喧噪の極みという演奏が多かった記憶があるのだが、プレヴィンによる今回のテンポで、カッチリと構成された曲だと思えたのである。
それにしても、「星の血の喜び」って何? ミスタイプではないですよ。

さて、プレヴィンはこの曲、ロンドン交響楽団時代に録音していて名盤とされているらしく、N響の首席客演に就任してから、いつかぜひN響でやりたい、と言っていたそうである。そして、それは成功裡に終ったと言える。

さて、オンド・マルトノだが、グリサンドや音の揺れなどの表現に優れた、電子楽器で、シンセサイザーの元祖みたいな楽器である。グリサンドや音の揺れによる表現が、艶っぽさを感じさせるものもあり、メシアンがこの曲の主旨に合うと思って採り入れたのだろう。
しかし、私の想像だが、この楽器に出会ったことによって、メシアンはこの曲の作曲を決めた、または全体の構想を固めたのではないだろうか。

チャイコフスキーが「くるみ割り人形」の作曲に悩んでいたとき、当時出たばかりのチェレスタに出会い、全体構想をようやく纏めた、という話が伝えられている。そしてそれは、「金平糖の踊り」として具体的に結実した。メシアンにも、似たような経験がオンド・マルトノとの出会いとしてあったのではないだろうか。

それにしても、電子楽器の分野の技術開発が進み、この曲が存在しなかったら、単に「元祖」として記憶されるだけで、とうの昔に忘れ去られても仕方なかったはずだ。この曲によって生き残ったのだ。
けど、開発当時の部品なんて殆ど現在は入手できないだろうし、メンテナンスは大変なことだろう。

似たような電子楽器の元祖みたいな楽器で、忘れられかけていたものに「テルミン」がある。
最近割と知られるようになってきていて、恐らくクラシックファンを除くと、テルミンの方が知名度は高いだろう。
しかし、寡聞にして、これをカッチリした曲の中で使った、という例を知らない。だからこそ、殆ど忘れられていたのではないか。
何のきっかけだったか、あるとき突然脚光を浴びることとなり、その後はマスメディアの力もあってだろう、よく知られるようになったわけだ。

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