N響アワー 2011年10月2日 ドボ9
「永遠の名曲たち」のシリーズとして、ドボルザークの交響曲第9番を、ブロムシュテットの指揮で放送した。
西村によると、小学校のとき最初に見たスコアがこの曲だったそうで、余程勉強しないと、こんな曲は書けないナと思って勉強した。しかし、どんなに勉強しても書けない、ということが、つい最近分かった、とのこと。
サスガ作曲家になる人は違ったものだと思った。
私がスコア(ポケットスコア)を手にした最初は、中学に入ったあと、「音楽研究部」なるクラブに入ってからである。自分で購入するようになってからも、レコードを買うことだけで手一杯(小遣いが少なかったから)なので毎年少しずつしか買うことはできず、チャイコフスキーなど、メロディーの豊かな曲のスコアを先行させていた。ドボルザークのこの曲は、だいぶ後になってからだ。
そうは言っても、聴き始めたのはもっと前で、自分の小遣いで買った2枚目のレコードが、この曲だった。
当時、モノラルで出ていた、ライナー指揮 シカゴ交響楽団の演奏だった。その後CD化され、なぜかステレオになっている。
有名な第2楽章について、西村は、イングリッシュホルンとオーボエとを使い分けていることに注目するように、と説明した。彼によると、イングリッシュホルンは母の子守歌、オーボエは子どもたちの声を思わせる、と言う。
また、第4楽章について、「簡潔にして絶妙な書法」と評していた。
ブロムシュテットはこの曲について、「美しいメロディーが沢山出てくるが、それを踏み荒らすことのないように演奏すべき」と言っていた。
演奏は、それなりの好演。
と言うか、この曲を退屈に演奏する、というのは却って難しいのではないかとも思う。数少ない例が、晩年の朝比奈隆の演奏を聴きに行ったときだった。あれほど退屈なのを聴いたことがない。朝比奈隆という指揮者の・・・晩年の・・・演奏に、決定的に失望した契機となった演奏会だった。
(晩年の朝比奈隆の演奏については、私の該当ページをご参照)
それは、私だけでなく、心ある人は同じような思いでいたことで、没後、上記のページでも紹介しているが、こんな本が出た。
さて、私はこの曲、早い時期から聴いてはいるが、第1楽章と第2楽章の出来栄えに比べると、どうも第3楽章以降が相当に、レベルとして落ちると思っていて、今でもその考えは変らない。それもあって、リファレンスとしている演奏というものも、とくにない。
とくにないが、上掲のライナーの他、何枚かは手許に置いて聴いていた。何れも、最近は殆ど聴かなくなったが、最もよく聴いたのはケルテス盤。そして、私はそう何度も聴いたわけではないが、発売当時は結構評判になった、NYフィル時代のバーンスタインの演奏を挙げておく。
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