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2012年1月18日 (水)

名曲探偵アマデウス 2012年1月4日 ヴィバルディ 四季

「春子」と「秋子」という姉妹がクライアント。喫茶店のオーナーである父親が、引退してあとは任せると言ったが、姉妹で目指したい方向が違う、という相談。
田畑智子が一人二役でタイミングをずらして登場し、姉妹の役を演じたのは面白かったが、曲に関連させた「謎解き(?)」の部分は省略する。

要は、「四季」がなぜ親しみやすく覚えやすいのか、ヴィバルディの作曲技法と時代背景、そして後世の音楽史にどのような影響を与えたか、という話である。
次のような点が紹介された。

  • 各曲、各楽章の随所にソネットが添えられていて、描写的な表現もあり、分かりやすいこと
  • 「リトルネッロ」と称する、同じフレーズを繰り返し登場させるのも、曲を覚えやすくしていること
  • 各曲は3楽章構成で、「急」「緩(かん)」「急」の順になっていて、モーツァルトなじ古典派の協奏曲に大きな影響を与えたこと
  • ヴィバルディの時代、ヴァイオリンの名器が続々と造られた時期でもあり、この曲をはじめヴィバルディのヴァイオリン協奏曲によって、ヴァイオリンという楽器の地位が確立したこと
  • ヴァイオリンでないと演奏しにくい、音の跳躍が随所にあること。ヴァイオリンだと弓をうまく使って4本の弦の上を跳(は)ねるように動かせば、跳躍した音と音でも比較的弾きやすくなることがあるからである

この他、ヴィバルディが表題を付けたのはこの「四季」だけである、みたいなことも言っていたが、これは少し勇み足だったと思う。

私も、多くの方と同様?「四季」の他にはちゃんと聴いたことがないので、念のため手許のスコアと辞典によると、「四季」を含むヴァイオリン協奏曲集である「和声と創意の試み」の中で、春夏秋冬に続く曲には「海の嵐」という曲があるし、同じ曲集の中では他に「喜び」とか「狩り」というのもあるらしい。

なぜこの4曲を纏めて「四季」としたのかは謎としか言いようがないのだが、第一、「春」「夏」「秋」「冬」という標題も、添えられたソネットも、本当にヴィバルディが書いたものかどうかさえ分かっていないのだ。

さて、今回は「四季」の中でも「春」と「夏」にしか言及しなかったのは残念・・・と思っていたら、最後の方でまたまた田畑智子が「秋子」として登場し、関連する相談を持ちかけてくる、というシーンがあった。
続きの「事件ファイル」が別途作られていたのかも知れない。

田畑智子というのは、不思議な存在感を持った女優であり、続きがあるとすれば楽しみだ。

上記で「春」と「夏」にしか触れなかったのは残念・・・と書いたのは、私は、この曲集の中では「秋」と「冬」の方が好きだからだ。
とくに、今回採り上げた中で、「夏」は一番つまらないと思っている。

で、「春」だが、改めて自分でDTM化してみると、実に良い。冒頭のフシ(全楽器での演奏。リトルネッロ)と、その後でヴァイオリンのソロで「鳥たちの鳴く声」と譜面にも記載されている箇所、そしてもう一度全楽器によるフシ(リトルネッロ)が出てくる処までの、31小節分を入力した。

http://tkdainashi.music.coocan.jp/mp3files/vivaldi_spring_opening.mp3

鳥の声は、ヴァイオリンだけで演奏される。そのヴァイオリンは、独奏者に加えて第1ヴァイオリンのパートから1名と、第2ヴァイオリンのパートから1名がソロとして加わり、都合3台による掛け合いとなっている。
マーラーを初めとしてヤヤコシいスコアを見慣れ、また入力もしてきた身にとっては、簡素極まりないスコアだし編成なのだが、ヴァイオリンソロ3挺(ちょう)だけで、こんなに美しい音楽となるのか、と、改めて再認識した。

ただ、楽譜通りに演奏するとは限らないのが、この時代の音楽だ。それはDTM化するに際しても同じことが言える。中々思うように演奏するように整えてゆくのは大変だった。それでもヴァイオリン3挺の掛け合いは、結構うまくできたと思う。

また、即興で音を埋めて行くことが多いのも、この時代の音楽を演奏するときには、つきものだ。これはDTMでは如何ともし難い。
番組内でも、即興部分を少しいじっていたようである。
しかし、即興部分も含めて、余り好きな演奏ではなかった。

私のリファレンスは、パイヤール指揮のパイヤール室内管弦楽団のもの。
そして、「四季」と言えばイ・ムジチ合奏団の演奏は持っておきたい。
イ・ムジチは何度も録音しているので時代によって内容も異なるが、総じて、ベタッという感じの音だと考えている。上掲した、DTMによる音に近いかも知れない。
それに対し、パイヤールのは、溌剌とした演奏。私はこの方が聴きやすい。

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