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2011年11月22日 (火)

N響アワー 2011年11月20日 ブロムシュテットのブル7

この曲は西村曰く、ブルックナーの中で最も好きな曲だそうである。また、よくブルックナーの曲はオルガン的な響きがあると言われるが、転調にもオルガン的な発想が見られると言う。そしてそれは、どちらかと言うとピアノ的な発想に基づくと見ることのできるブラームスとは異なったものであるそうだ。

また、ブルックナーの交響曲の多くが弦のトレモロで始まる「ブルックナー開始」を持っていることでも分かるように、明らかにベートーヴェンの「第九」の影響を受けていて、ベートーヴェンを尊敬もしていた。併せて尊敬していたのがワーグナーで、その死が間近であることを知ったとき、ブルックナーは第2楽章に取りかかっていて、訃報に接したあと、その終結部を書いたと言う。
私はもちろんその辺りのことは知っているが、練習番号Wで壮麗な音楽となり、練習番号Xから第2楽章の終結部となる・・・という話は初めて聞いた。それを、スコアを画面に見せながら説明してくれたのは良かった。

Wとはワーグナーの頭文字であり、Xとは十字架を象徴するものだそうだ。
私もスコアは持っているが、余りジックリと眺めたことがないいせいもあって、全く気付かなかった。

演奏は、解説を途中に入れながら、第1楽章全部と、第2楽章の途中から、そして第4楽章全部という抜粋で行われた。
ブロムシュテットは、こうした曲の演奏には向いている。いや、もっとハッキリ言うと、かつてヴァントや、日本では朝比奈隆が代表的な「ブルックナー振り」と言われたように、現在はブロムシュテットこそが代表的な「ブルックナー振り」かも知れない。年齢を重ねるごとに、ブルックナーに対する姿勢や考え方が確立して行くものなのか。

ブロムシュテット曰く、「時代はブルックナーを求めている」そうで、彼も7番は好きだそうである。

私は率直に言って、この曲、全曲を聴き通したことは殆どない。偉大な曲だと言うが、それは第2楽章までであって、後半はかなり落ちると思う。
第1楽章は静かな歓びに満ちているし、第2楽章は全て通して深いものがあり、とくに上記の、練習番号X以降の哀しみに満ちた音楽は例のないものだと思う。

しかし、第3楽章に入ると余りに素朴な音楽にガクッと来るし、第4楽章の退屈なこと。退屈な上に、余りにも突然に曲が終ってしまう。むしろ第1楽章の終りの方が余程全曲の終わりにふさわしい響きと長さを持っている。
今回の演奏でも(第3楽章は省かれたが)、そのことを再確認するに留まった。
サントリーホールで行われた演奏で、残響が自慢のこのホールでこそ、全休止が多用されているブルックナーの響きがよく分かるというのを改めて実感した。

そんなわけで、私はこの曲、まだ本当の処はよく分からないし、全曲を通して聴くのは稀であって、聴くとしても第2楽章のみということが多い。それでも色々と聴いてきはいて、行き着いたのはハイティンク盤である。これについては、「題名のない音楽館」の「ハイティンク論」にも書いた。

そのページでも触れているが、版の問題と関係して、第7番の第2楽章にシンバルを入れるかどうか、というのが結構問題となった時期がある。現在では多くの指揮者がノヴァーク版を採用しているはずで、その場合はシンバルを入れるのが普通。
けど、ブロムシュテットの演奏ではシンバルがなかったように思う。
ハース版の信奉者の生き残りなのか、それとも、ノヴァーク版でありながらシンバルを省略したのか。

私はシンバルは絶対に入れるべきと考えていて、それもあってハイティンク盤に行き着いたのである。
また、関連して8番も名演。
7番も全曲盤も新品は入手しづらいようだが、両方挙げておく。

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