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2011年11月17日 (木)

題名のない音楽会 2011年11月13日 ベト3 続々

(前稿から続く)

この日の放送の最後に、このベートーヴェンの第3交響曲から第4楽章の抜粋をやった。その中で、「第何変奏」という字幕が付いた。これは大変良いことだと思った。第4楽章を採り上げたのも良い。

しかし、字幕で「第3変奏」と出て、関連して「この主題は」云々で、ベートーヴェンが自分をプロメテウスになぞらえて、「自分は犠牲になっても民衆のために働く決意を示した」と流れたのには、「おいおい、本当かよ」とツッコミたくなった。

そこで、改めてこの「プロメテウスの主題」が他にどのような曲に使われて来たかを調べ、作曲年順に並べてみた。尚、作曲年と作品番号の順序が合わないのは、出版順の関係である。先に出版された曲の方が若い作品番号となる。

  1. 八重奏曲 Op.103  作曲年・・・1793年より前
  2. バレエ音楽「プロメテウスの創造物」Op.43 作曲年・・・1800年から1801年
  3. ピアノ曲「プロメテウスの主題による15の変奏曲」Op.35  作曲年・・・1802年  この曲は、次の「英雄交響曲」が有名になったことから、現在では「エロイカ変奏曲」と呼ばれることの方が多い
  4. 交響曲第3番Op.55  の第4楽章  作曲年・・・1803年から1804年

まあ、作曲順から見て、あながち間違いではないことも分かった。しかし、それならもっと番組内でも演奏例などを交えながら説明しておいて良かったと思うし、最初に出てくる単純な音型の主題と、この「プロメテウスの主題」の関連も説明しておくべきである。
クラシック作品の分析に重点を置く「名曲探偵アマデウス」とまでは行かなくても、「N響アワー」だとしても、それ位の説明はするのではないか。(やがて「永遠の名曲たち」の中で採り上げると思うが、どうするだろうか。)

単純な音型が低音で鳴っている上に中音域と高音域で別の主題などを載せて行くという、古くからの様式を「パッサカリア」と称する。
ベートーヴェンの後ではブラームスがこの様式を本格的に交響曲に採り入れた。第4交響曲の第4楽章がまさにそれである。

ベートーヴェンの、この第3交響曲の第4楽章では、ブラームスほどは徹底していないし、むしろソナタ形式の様相を持つので「パッサカリア」とは言えないだろう。しかし、少なくとも初めて「プロメテウスの主題」が出てくる第3変奏では、あの、単純な音型がホルンなどによって奏されている。
下に引用した演奏例では、楽器間のバランスが難しく、どこまで再現できたか分からないが、耳をすませて頂けば聞こえるはずだ。

「beethoven_sym3_4th_var3.mp3」をダウンロード

こうして、ブラームスが後に彼の交響曲第4番で採り入れた「パッサカリア」形式の、交響曲における「ハシリ」のような要素も持っていると、私は考える。

(この稿さらに続く)

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