題名のない音楽会 2011年11月13日 ベト3
この日の「題名のない音楽会」は、名曲百選のシリーズで、ベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」を採り上げた。
この曲に限らず、ベートーヴェンの曲が現在に至るまで多くの人々に愛され続けてきている理由として、①常に新しい試みを続けていたこと ②サプライズで引きつける ③市民のために音楽を書いていた
3点を挙げ、さらにベートーヴェン自身がつけた「英雄」という題名について解説が行われた。
クラシックを少しでも聴いている人であれば、この曲は元々ナポレオンに心酔していたベートーヴェンが、「ボナパルト」という題名を付けた曲として作曲したものであり、ナポレオンが皇帝に就任したというニュースを耳にしたベートーヴェンが「彼も単なる俗物だった ! 」と怒り狂い、献呈も予定したのを取りやめ、「ある英雄の思い出のために」と出版した・・・ということになっているのは承知の通りである。
さらに、結局この「英雄」とはベートーヴェン自身のことではないか、とする説があるのも、承知の通り。
この辺りまで見ていて、今回は余り大したことは書けないな、と思っていたのだが、最後に演奏例として第4楽章の抜粋をやり出し、とくに第7変奏に差し掛かった処で、何と素晴しいイマジネーションの広がりだろうと改めて感服したのである。
この箇所である。
「beethoven_sym3_4th_var7.mp3」をダウンロード
「イマジネーションの広がり」という点で、私はこの曲をベートーヴェンの最高傑作と考えているのだが、この第4楽章にしても、元々は単純な音型から始まる特異な形の変奏曲で、「展開部」などソナタ形式の要素も採り入れながら、どんどん空間が広がり、さらに高まって行く感じが素晴しい。
そして、それが頂点に達したとき、この第7変奏が高らかに奏され、ここに挙げた演奏例のあと、コーダの部分に進むのである。
(この稿続く)
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