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2011年8月 9日 (火)

N響アワー 2011年8月7日 手塚治虫と音楽

8月のN響アワーは夏休み特集を4週にわたって放送するとのことで、その第1弾が手塚治虫と音楽の関わりを繙(ひもと)く内容。

手塚治虫が最後に仕事をしていたという、手塚プロダクションの埼玉県新座市のアニメ制作スタジオで、長女の手塚るみ子とのトークを交えながら進める形が採られた。

まずツカミとして、JR新座駅で西村朗が手塚治虫の、また黒崎アナがリボンの騎士のコスプレで登場し番組が始められた。意外と黒崎アナのリボンの騎士は似合っていると思った。この姿を見ると、結構美人なのかも知れないと思った。

手塚治虫の遺作(未完)となった「ルードヴィッヒ・B」(ベートーヴェンの若い頃の伝記)のナマ原稿が広げられたままの机があり、またそれを書いていたときにかけていたベートーヴェンの交響曲第8番のレコードがプレーヤーに載ったままとなっているオーディオシステムがあった。

驚いたのは、西村がそのレコードの演奏者を覗きこむと、「ルネ・レイボヴィッツ指揮 ロイヤルフィルハーモニー管弦楽団」だったことである。

このレコードは、リーダーズ・ダイジェストという会社が、レコードの通販事業に進出した頃にベートーヴェンの交響曲全集として発売した中の1枚である。
私がクラシックを本格的聴き始めた頃に親に買ってもらったのだが、当時周りの同級生のクラシックファンの間での評判は散々なもので、ひどく落込んだものだった。レコード誌でも酷評されていた。ベートーヴェンというとフルトヴェングラーだったし、グラモフォンレーベルで出始めていたカラヤンだったからだ。

ところが、この稿を書くためにウェブをあたっていたら、さらに驚いたのだが、この演奏、一部の人からは大きな支持を得ていて、最近再発もされたということだ。8番とは違う曲だがユーチューブにあったので聴いてみると、何たる高速! こんな速い演奏は聴いたことがない(いや、何度もレイボヴィッツで聴いていたのだが忘れてしまっていた)。しかし、今聴き直すと、十分「アリ」かも知れない。
ただ、再発されたCDは入手困難らしいので、ここには掲げない。

さて、今回案内役ともなった手塚るみ子は、手塚治虫の長女で、ビジュアリストという肩書きで活動している手塚眞の妹。また、二女手塚チイ子の姉である。眞とるみ子と手塚治虫の子育て日記みたいな漫画「マコとルミとチイ」がある。
また、長じた娘が、偉大な父をもった娘の立場から書いた本もある。

この辺りの話から、子どもたちをよく洋楽の映画につれていってくれた、という話になり、「サウンド・オブ・ミュージック」や「ウェストサイド物語」なども映画館で見た由。

そこでさらに驚いたのは、ジュリー・アンドリュースがプレヴィンの指揮でN響との共演でサウンド・オブ・ミュージックを歌った録画が紹介されたことである。これは素晴しいの一言に尽きる。そんな録画があったとは!何時の頃の演奏かメモし損なったが、プレヴィンも若かったから、かなり前のものだろう。それにしても、映画で聴いた声に比べて殆ど変わりなく、まさにシビレた。

他の曲目等の紹介を書くのはやめるが、私がどうしても分からないことの1つに、手塚治虫が、漫画を書くとき常に音楽、とくにクラシック音楽を掛けていたということである。
こればっかりはどうしても分からない。私など、音楽がかかっていたら気が散って原稿など書けたものではないから。
ただ、会社勤めをしていたとき、デザイン関係の部門を覗くと、常に音楽がかかっていた。
だから、絵画関係の仕事には、音楽が必要なのかも知れない、とも思う。

反面、シニカルな見方をすれば、音楽がよく分かっていないから、音楽をかけながら仕事ができる・・・ということかも知れない、とも思うのである。或いは、深く聴き取ろうとしない、表面的な聴き方しかできないから、それを掛けながら仕事ができる、ということなのか。

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