N響アワー 2011年8月28日 ほっとコンサート 魔法使いの弟子
好例の、夏の「ホットコンサート」から。
曲目の詳細を書いたメモが見あたらないので、最後に演奏された「魔法使いの弟子」だけに触れる。
昨年に引き続き本仮屋ユイカがナビゲーター。
昨年はN響の中に入ってトロンボーンを吹くということをやって見せ、見直したものだ。
本年は「オーケストラが紡ぐ魔法」というのがほっとコンサートのテーマということで、「後ほどカワイイ魔法使いが出てきますよ」というフリで、何をやるのかと思えば・・・。
こんなテーマだったら、デュカの「魔法使いの弟子」を演奏するのは分かりきったことだ。本仮屋ユイカが魔法使いの衣装で登場したので、曲に合せて寸劇でもやるのかと思いきや、単に、ナレーション付きで演奏するということに過ぎなかった。「カワイイ魔法使い」といいうのは、本仮屋ユイカのことというわけだ。
カワイイ云々は認めるしナレーションも悪くはなかったが、この曲、何と言ってもディズニーのアニメ「ファンタジア」で有名になったのであって、もしそれを知らないで聴いている人が会場にいたら(きっと、いるはず)何のことかピンとは来なかったのではないだろうか。
ディズニーというのは権利のウルサイ会社だから難しいのだろうが、ここは是非ともアニメに現実のオケを付けて演奏して欲しかった。
この曲、ディズニーのアニメで有名になったというよも、まるでアニメに合せて曲を作ったように思えるほど、余りにもピッタリしているのだ。
いや、ピッタリしているというレベルを超えている。一度アニメで見てしまうと、他のイメージができないほどなのだ。
曲を聴くにあたって、1つの聴き方しかできなくなるのは、余り好ましいことではない。しかし、この曲については、それでもいいのではないかと思う。
その程度の曲だということだ。
そして、その聴き方で楽しむ分には、実に愉快な曲である。
「ファンタジア」に入っている他の曲については、どうにも頂けないものがかなりあるが、「魔法使いの弟子」の処を見聞きするだけのためにでも、持っておく価値がある。
コアなディズニーファンなら知っていることなのかも知れないが、よくミッキーが魔法使いの扮装をしているのは、この「魔法使いの弟子」があればこそ、ということも理解できようというものだ。