題名のない音楽会 2011年8月21日 和楽器のオーケストラ
和楽器によるオーケストラとして活動している、「AUN J クラシックオーケストラ」という団体による演奏が紹介された。
17弦琴、13弦琴、竿の太さが異なる三味線が3種類、尺八、笙(しょう)、和太鼓という編成である。
曲目は、「天空の城ラピュタ」の「君をのせて」、海雪(ジェロが歌で参加)、松任谷由実の「春よ、来い」。
この団体の存在は知らなかったが、中々面白い試みだと思った。こうした取り組みには心底、敬意を表したい。
しかし、聴いていて疲れたのも事実である。どうしても違和感を覚えるのだ。
確かに色々な種類の楽器による編成によって、「らしい」ものにはなる。しかし、西洋音楽のオーケストラと比べて、楽器の種類が少ないし、音域も狭い。とくに、全く欠如しているのが金管楽器群だ。
木管楽器としては尺八が縦笛系、笙(しょう)が横笛系で一応揃っているし、琴も三味線も弦楽器ではある。ただ、弦楽器ではあるが、何れも弦を弾く奏法による楽器であって、擦(こす)って鳴らすものではない。
だから、よく知られている曲のカバーは、ツカミとしては良いのだが、通常のオーケストラに比べて音色がどうしても貧弱に聞こえてしまい、イライラが募って疲れるのである。
その点、彼らによるオリジナル曲は、それなりに聴ける。
それなりに聴けるのだが、聴きながら思ったのは、この音色と音程は、通常の伝統的な奏法と音程に適(かな)ったものなのか、ということである。また、楽譜はどうなっているのだろうか。
学校の音楽の時間で、西洋音楽の体系の概略を学んだ世代である。邦楽の楽譜や邦楽器の音程・音色とは異なるものを習い、その上で和楽器による合奏を行うとき、どのようにしているのだろうか。
どうしても西洋音楽の影響を受けた、音程のハッキリした音をメインとせざるを得ないのではないだろうか。
この分野に詳しいわけではないので聴いた限りの印象ではあるが、オリジナルという音楽も、何だか西洋音楽の影響を感じざるを得なかった。
ところで、録画したものを整理する目的で当該のホームページを見たら、何と! この「題名のない音楽会」、8月7日と14日にも放送されたことになっている。
そんなアホな。
毎年この時期になると高校野球のため、テレビ朝日系とNHKの番組が大きく変るので、不愉快で仕方ないのだ。私は高校野球というものにハナから関心がないし、それに熱狂する人たちの気持が全く分からない。まして、そのために、楽しみにしている番組が飛んでしまったりすると、甚だ不愉快なのだ。こんなことを思っているのは私だけではないと思うのだが。。。
(念のため付記すると、スポーツ全般に関心がない、ということではない。確かに日常的に放送されているプロ野球などを見る習慣はないが、特定のチームのファンであることを止めた時点で関心がなくなっただけのこと。オリンピックやワールドカップなどは結構見る。単純に、高校野球は下手だしつまらないから見ない、ということなのである。)
で、毎年このシーズンは「題名のない音楽会」も飛ばされていて、面白くない。・・・と思っていた。昨年もそうだった。
しかし、昨年もそうだったが、高校野球で飛ばされたはずの日の放送内容が載っていた。今年はしかも、2週分である。
「アレンジバトル」という、毎回楽しみにしているシリーズと、ストラディバリなどの名器と学習用のヴァイオリンを鳴らして音の深みや華やかさを聴き比べるという企画という2回分である。
どちらも、是非聴きたかった。残念だし悔しい。
で、考えたのは、ひょっとしてウラのチャンネルでやっていたのか?ということである。しかし、新聞の番組表にも、市販の番組表にも、そんなことは書いていない。番組の中でも、そんな表示は出ていない。ホームページに告知されているわけでもない。
だいたい、同じ放送局のウラ チャンネルなんて、誰が見るのかよく分からないことがある。殆どがメインのチャンネルと同じ内容で、時々違うものを放送する、なんて、新聞などの番組表でもフォローしきれまい。
BDレコーダの録画予約でも、その番組のそのときの為だけに設定を変更するなどという面倒なことはしないし、だいたい気付かない。
来年こそは、ウラチャンネルでやるのなら、その旨をどこかで告知などしてもらいたいものである。
また、ウラチャンネルでやつているのではなく、ただ飛んだだけの内容を載せているならケシカランことだ。オクラにしたりせず、どこかの時点で放送してもらいたい。
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