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2011年7月 7日 (木)

夢のタクトを振る日 毎日放送2011年6月5日

佐渡裕がベルリン・フィルを振ったことに関し、本来のコンサート以外でも幾つか特集番組があった。
タイトルの番組は国分太一が案内役そして佐渡との対話を務めた。

率直に言って、これは「受け狙い」が過ぎるという印象だ。誰に見せたくて企画したのだろう。ひょっとしてこれも、佐渡のベルリン・フィルのCDを出したAvexの仕掛けか? と思ったりもしたが、それは違うようだ。

佐渡はこの番組の中で、大震災のあと音楽家として何ができるか色々と考えている中、直後にケルンで「第9」を振る話があり、震災後に日本に向けて演奏する曲としてふさわしいのだろうか、と悩んだ末、歌詞の中に「おお、兄弟よ」という部分があることを思い出し、こうした曲もあり得るかも、と納得して演奏したことを披露した。

震災直後にメータが急遽来日して「第9」を振った演奏会について、私も、「こんなときに『第9』というのもなあ・・・」と違和感を覚えたものである。しかし、よくよく考えてみると、確かに祝祭的な気分のある曲ではあるが、「歓び」だけがテーマの曲ではなく、厳しさもある曲なのだ。この辺りのことは2011年5月9日付の記事に書いた。

その記事でも書いたように、年末のお祭り気分とともに、この曲と接することが多くなっているため、「歓び」の面に偏った受け止め方になってしまっているのかも知れない。即ち、年末に演奏されることが多いという日本的な慣習により、この曲の理解が浅くなってしまっていたのかも知れない。

佐渡も、そうした風潮にまみれていたのだろうか。
また、「おお兄弟よ」という歌詞によって考え直したと言っていたが、本来は極めて厳しい面を含んだ曲でもあること、また「苦悩から歓喜へ」というベートーヴェンの曲作りのコンセプトが強く示された曲でもある、ということを、併せて解説すべきであった。
何しろ、ケルンのオーケストラが提案してきた曲なのだし、上記の通り、メータが日本で来日して演奏した曲なのである。

処で、番組の中で「指揮者とは何か」を簡単に説明する、ということで、佐渡の指揮によってベートーヴェンの「第5」の冒頭を、国分太一がピアノで応じる、という場面があった。
この曲の冒頭は、ご存じの方も多いと思うが、最初の音は半拍の休符であり、このために、アタマの音が中々合せ辛いのである。勿論国分も見事にズレた。

しかし、そんなことよりも驚いたのは、国分がこの曲のアタマを、意外にシッカリと、ピアノで弾いたことである。
で、気になっていたので調べたら、「そんなこと、今頃知ったのか」と言われても仕方ないことだと分かった。
彼はTOKIOのキーボード担当であるばかりか、ホップス系の日本のキーボード奏者としては3本の指に数えられることもあるそうで、メンバーの曲のアレンジだけではなく、他のグループからの編曲依頼なども多いとのことだ。

よく一人で色々な番組に出ているが、ジャニーズ系ということでタレント性はあるが音楽的にそんなスキルを持っている人である、ということは全く知らなかった。知っている人はとっくに知っているのだろうが、私のように知らなかった人も多いと勝手に考え、追記した。

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