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2011年7月 5日 (火)

題名のない音楽会 2011年6月26日 歌い継ぎたい歌謡曲

「歌い継ぎたい歌謡曲」を、「継ぐ」に掛けて歌詞の「尻取り」で次々に歌って行こうという企画。

歌うのは、天童よしみ、加山雄三、ジェロ、サーカス等に加え、お笑いタレントの友近。友近はパラエティ番組などで歌唱力に定評があるので、特別に、佐渡の要望もあって加わったもの。

番組が進んで行くと、前の曲の終りの歌詞の文字を、次の曲のアタマの歌詞の文字で継いでいて、うまく作ったなと思っていたのだが、やがて次の歌の歌詞の途中の文字で繋ぐものも増えてきて、少し制約をゆるめてしまった。

多くの曲をやるためもあり、友近は歌手としてはプロでないから当然としても、歌手陣も、持ち歌ではない他人の歌を歌う場合が殆どということになる。
持ち歌ではない歌を歌うときこそ、その歌手の歌唱力の本当の力が分かるもので、その点からも天童よしみとジェロの歌唱力には改めて感心した。

とくに天童よしみは、美空ひばりの曲をカバーしたCDを何枚か出していて、私も、ここに挙げたものと同じものではないが手許に置いている。私は美空ひばりは嫌いだ。とくに晩年の、やたら深刻で暗く悲劇的に歌うようになった頃のものは大嫌い。
しかし天童よしみが歌うと、曲の良さと、美空ひばりがまだ若くて元気に歌っていた頃のことがオーバーラップする感じの、豊かな気分にさせてくれる。天童よしみの声が、若い頃の美空ひばりに似ているためもあるだろう。
「悲しい酒」など、晩年の極めて遅いテンポで歌っていた頃の美空ひばりで聴き慣れた人は戸惑うかも知れないが、最初にリリースされた当時は、むしろ天童よしみのテンポに近かった。晩年の美空ひばりのように遅くはなかったし、そのため、「悲しい」し言っても、もっと後味のスッキリしたものだった。

さて、私が注目したことはもう一点。
番組のテーマとして「歌謡曲」という言葉が使われたことである。これは実に珍しいことだ。
私は、「歌謡曲」という言葉は阿久悠の他界とともに死語になったと考えているが(これについては、「題名のない音楽館」内の「阿久悠論」に詳しく記載)、そうは言っても、まだまだ「歌謡曲」と称せざるを得ない曲がまだまだ現在でも出ている。また、「歌謡曲」というジャンル名で呼ぶほうが、幅広い傾向の曲を包括できる。

何と言っても今回歌われた歌は、それこそ「歌謡曲」というジャンル名で呼ぶのが最もふさわしい曲ばかりだったし。

阿久悠が作詞した曲の中からピックアップした「阿久悠を歌った100人」というCDが出ている。これは上記のページでも紹介しているが、このラインアップを一瞥するだけでも、「歌謡曲」というジャンルが如何に幅広い傾向の楽曲を指していたかが分かる。
この中で、私の最大のお奨めは、「ざんげの値打ちもない」というタイトルのもの。このCDの冒頭の、和田アキ子の「あの鐘を鳴らすのはあなた」を是非とも聴いてみて欲しい。痺(しび)れますよ。編曲のカッコ良さとリズム感の良さ、そして若い頃の和田アキ子の巧さに。

この「歌謡曲とは何か」という問題について、また「今、歌謡曲という分野はどうなっているか」についても、一言二言、番組の中で言及して欲しかった。敢えて番組のテーマに「歌謡曲」という言葉を使ったのには、それなりの企画意図があったと推測するからである。

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