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2011年7月 9日 (土)

名曲探偵アマデウス 2011年6月25日 月光ソナタ

ファイルNo.は9番にあたる。

結婚式を30分後に控えた花嫁が、当日の今日になって元カレが式でピアノを演奏することを知ったが、その曲が月光ソナタを弾くというので最初をレコードで聴いてみたら、やたらに暗い曲だ。きっとこれは嫌がらせに違いないから、何とか止めさせたい、という相談で駆け込んで来る、という設定。

探偵は、確かに第1楽章は暗い感じがするが、アタッカ(楽章の間に休みを入れず、すぐに次の楽章を始めること)で続く第2楽章の明るめの響きによって、第1楽章とのコントラストを付けていること、そして第3楽章が実はこの曲のメインであることなどを説いて行く。

第2楽章で半音ずつ下がってゆく音型は第1楽章の左手に出てくる音型と同じであること、そして、第3楽章の主題の音型も、第1楽章の右手の音型に関係していることなどを説明し、少ない音型で曲を作りあげてゆくベートーヴェンの作風が確立した、当時では革命的な作品であることも説明する。
そもそも、第1楽章をアダージオ・ソステヌートなどという指定で始めるのも異例である。

結局、この曲に始まる「終楽章がメイン」という作り方は、やがて交響曲第5番や、第9番に受け継がれてゆくことになる。

さて、この曲、私は何度も譜面を見ていて、さらに第1楽章だけは弾いて遊んだことがある。しかし、番組の中で触れていて初めて気が付いたように思ったのが・・・譜面を見ているのに、そこがシロートの悲しさ・・・第3楽章の強弱記号の殆どが弱音であるということだ。焦燥感に満ちた激しい曲想なので、聴いていると、強い音の指定ばかりのように聞こえる。

実は、途中に何度かfやffで叩きつけるように弾く箇所があり、それによって更に効果を挙げるという、この作り方こそ、ベートーヴェンの巧さなのだということである。探偵の説明に加え、仲道郁代が実際に強い音ばかりで弾いたらどうなるか、実演で解説してくれた。

探偵への相談は、結局、この曲がベートーヴェンが耳の病に苦しみ、やがて乗り越えてゆく頃に作曲されたものである、ということから、元カレは、「大切な人を失った悲しみをもう乗り越えて、新たなステージに向かうつもり」というメッセージを伝えたいのだろうということで決着する。

最後の演奏例は仲道郁代が第3楽章を弾いた。

そのとき字幕で説明があったが、彼女、ベートーヴェンのソナタ全作品の録音を進めていたが、既に完成した由である。
私は彼女の演奏するショパンはかなり持っているが、ベーシーヴェンは録音が始まった当時の1枚だけである。この「田園」が入っている盤だ。中々良かったので、何れ買い集めたいと思ってはいたのだ。

全曲録音が完成したのであれば、この際一気買いしたい処だが、現在の私の経済状況からは無理なので、追々、順々に買い集めてゆくことになるだろう。まずは最後の3つのソナタ集あたりか。

ちなみにベートーヴェンのピアノソナタ全曲、私のリファレンス盤はバックハウス盤とクルダ盤である。

さて、私が一言付け加えると、終楽章に重点を置いた「終楽章交響曲(私のネーミング)」の例としてベートーヴェンの5番と9番を挙げていたが、実は6番もそうなのだと思う。静かだけど深く豊かな気持にさせてくれる終楽章。この終楽章があればこそ曲の価値が高いのである。

そして、ロマン派の作曲家となると、一々挙げていくとキリがないほどである。そして、静かに深く豊か・・・というベートーヴェンの6番の作り方も然りである。

余談だが、途中の解説で仲道郁代が出てきたとき、ピアノの鍵盤の上に置いた手の甲から映してズームアップしていったのだが、手の甲を見た瞬間、仲道郁代だと分かった。
・・・って、これ、惚れているということ?

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