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2011年5月21日 (土)

名曲探偵アマデウス 2011年5月7日 死と乙女

事件ファイル番号は「5」。

初回放送は2008年5月2日となっている。
この頃、私はまだ現役だったので、リアルタイムで見ることはできなかったわけだし、とくに番宣などをしていた記憶もないので、録画してまで見ることにはならなかっただろう。
事件ファイル番号からして、ごく初期の頃のものということになるが、初期にしては、渋い題材をやっていたものだ。

何しろ弦楽四重奏曲である。このジャンルをメインに聴くという人、どれくらいいるのだろうか。
私の場合、クラシック音楽を聴くようになって長いが、未だに親しいジャンルとなりきれてはいない。

まあそれでも、シューベルトが作曲したこの曲が、歌曲「死と乙女」の旋律を引用していることくらいは知っているし、何回か聴いたことはある。

番組内では第1楽章と第2楽章を採り上げて解説した。

第1楽章は目まぐるしい転調、そして調の使い方、選び方にシューベルトの天才を見ることができること、また転調を繰り返すことによって、自分の死期が近づいてきたと悟ったシューベルトの、揺れ動く心を表している、としていた。

そして第2楽章だが、歌曲がとにかく暗いだけであったのが、弦楽四重奏曲では、変奏を繰り返して行く中から、ほのかな明るさを感じさせる曲となったことを説明。
とくに、属九の和音を出す1つの小節を介して転調する部分があるが、ベートーヴェンなら強い音の属九を指定しただろうが、シューベルトは弱い音を指定していて、死を前にした悲しみを乗り越えるよりも、むしろ受け入れようという姿勢が伺える、と説明していた。

とは言え、ベートーヴェンとの作風の違いは出しながら、これまでのシュベルトの作品と比べて、単にインスピレーションだけで作って行くのではなく、構成のしっかりした曲となっているということであった。

西洋音楽は4つの声部が最小単位とされることが多く、弦楽四重奏曲はまさにその構成である。また、そのため、ピアノを別にすると、交響曲など大規模な構成の音楽のエッセンスが詰まっていると言われることもある。

番組内で説明された、シューベルトの転調のしなやかなことは、この曲でなくもっとよく聴かれる曲として、ハ長調の交響曲「ザ・グレイト」の第1楽章の、第1主題から第2主題に移る部分などが挙げられる。自由な転調による新鮮な響きを演出することが多いロマン派の音楽の作り方は、まさにシューベルトから始まったと言ってよいだろう。

ただ、番組内で言及していた、属九の和音をベトーヴェンなら強く弾くよう指示しているがシューベルトは弱い音を指示している云々は、些(いささ)か疑問がある。ベートーヴェンも、中期なら確かに強く弾くよう指示したかも入れないが、後期の曲はどうだろうか。
私は上に書いた通り、弦楽四重奏曲をまだ親しむに至っていない。それでもベートーヴェンの弦楽四重奏曲は何度か通して聴いていて当然後期の作品も聴いている。ただ、親しむには至っていないので、ベートーヴェンの後期の弦楽四重奏曲をジックリ聴いてはいない。
従って、弦楽四重奏曲というジャンルでは、ハッキリしたことは言えない。

しかし、最近でこそベートーヴェンの作品だということを覚えて余り間違うことはないが、ピアノソナタの、とくに第30番の出だしなど、殆どシューベルトの世界だと思う。現に、聴き始めて「これはシューベルトだったか?」と間違うことが多かった時期が暫く続いたものである。

尚、番組最後の演奏は第2楽章のみ。楽団は古典四重奏団。
そして、番組最後、「事件」解決後のエピソードがついていた。この辺りから、エピソード付きのパターンとしていったのか。

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