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2011年2月19日 (土)

関西テレビ よ~いドン ! 2011年2月15日 続き

(前稿からの続き)

グラミー賞を受賞した日本人4名は、クラシックピアニストの内田光子、ジャズピアニストの上原ひろみ、箏曲の松山貴子、そしてB'zのギタリスト松本孝弘である。

このニュースは、2月15日のニュースやワイドショーで採り上げられ、この「よ~いドン」でも「懐メロ紅白歌合戦」のコーナーに付けて話題にしていた。

しかし、ニュースでもワイドショーでも、4名といっても松本孝弘の話題が中心で、他の3名については、ホンの付けたり程度にしか触れられなかった。CDのセールスが膨大なB'zのメンバーだから仕方のないことなのかも知れないが、大きな偏りを感じ、不満に思った。
私は、B'zの名前は知っているしCDも聴いたことはあるが、率直に言ってよく分からないのである。ただ喧しい音楽だとしか思えなかった。

CDが売れていると言っても、近年は各世代にわたって幅広く売れるということは余りなく、ホンの僅かの客層に熱狂的に支持されて売れているのである。それぞれの番組のコメンテーターを含め、B'zをよく聴いて支持もしているという人がどれほど居るのだろうか。

そんな不満を持っていたので、「よ~いドン」で、司会者が「色々な番組でB'zばかり採り上げているけど、他の方も凄いのであって・・・」と言い出したときは、オッと思った。
しかし、続く言葉にはガクッときた。

「上原ひろみさんなど、国内では余り知られていない人だけど・・・」

最近の司会者やコメンテーターの、モノを知らないことには辟易し、遂には諦めの境地にさえ立つようにしているが、久々にガクッときた。
ジャンルは違うが、同じ音楽業界に身を置いている司会者なのに、これである。

上原ひろみは、デビュー盤がいきなりゴールドディスク賞を獲得するという鮮烈なデビューを果たしており、少なくともジャズファンなら知らない人はいないはずだし、クラシックを中心に聴いている私などもよく知っている。
上原彩子がチャイコフスキー・コンクールで優勝したとき、テレビに二人揃って出演したり、二人でトークをしたりして、二人で「ダブル上原」などと自称していたものだ。だからクラシック中心に聴いている私でも知っているわけである。CDも多数出していて、私も何枚か持っている。ここではデビュー盤と、2枚目のものを挙げておく。

さて、こうして、4名とは言ってもB'zが話題の中心になってしまっているのだが、ここでもう一人、是非とも採り上げたい。内田光子だ。
尚、箏曲の松山貴子はよく知らないので触れない。

アメリカにおけるコンチェルトの演奏が、受賞理由の大きな部分を占めているらしいが、内田光子と言えば何といってもモーツァルトとシューベルトである。
私は、彼女の演奏によって初めて、モーツァルトの独奏曲も協奏曲も、またシューベルトのピアノソナタの凄さを知ったのである。

例えば、映画「短くも美しく燃え」で第2楽章が使われたことによってその愛称で呼ばれることもある、モーツァルトの「ピアノ協奏曲第21番」。この第2楽章は、ずっと、安っぽいムード・ミュージック程度の価値しかないと思っていたのだが、内田光子のCDで、深い哀しみが漂っているのを感じ、泣けてしまったのである。
モーツァルトの音楽が、常に哀しみと共にある、ということを知った瞬間でもあった。
イギリス室内管弦楽団との演奏と、ついでに、私は見ていないのだが映画も挙げておく。

また、シューベルトの即興曲集。
私は色々な人の演奏で聴いてきたのだが、内田光子の演奏には驚いた。例えば、4番。
4番は、子どものピアノの発表会などで採り上げられることも多い曲で、技巧的にはさほど難しいものではないはずだ。
しかし、内田光子が演奏すると、中間部でどんどん深みにはまってゆくような恐ろしさがある。この演奏を聴いたあとでは、どんな演奏も軽すぎて聴くことができない。
併せて、ロ長調のソナタの入ったCDを挙げておきたい。

まあ、今回のグラミー賞の扱い方を見ていると、クラシック音楽の裾野というのは狭いんだなあ、とつくづく思う。

地道に色々と活動し続けるしかないのだろう。

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