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2011年2月15日 (火)

名曲探偵アマデウス 2011年2月13日 ブルックナー7番

(BS2で18時から放送)

この番組、何とも渋い曲を題材とするに至ったものだ。
しかも、クライアントが初老にかかった男で、若い女性に告白しようとしたらブルックナーの7番のCDを貸してくれたので、その謎を解きたいと言う。

聴こうとしてはみたが、どうしても眠くなってしまい、最後まで聴き通すことができないとのこと。

繰り返しが多いこと、音楽がどっちに向かっているのか分かりにくいことなどが理由とされ、何度か聴いて、一度見通しが立つようになるとその魅力にとりつかれてしまう、など、スコアを用いた分析やチョン・ミュン・フンの指揮による演奏を交えて解説されていった。

また、ブルックナー自身も、若い女性に恋してはラブレターを書き続け、結局どの恋も実らなかったというエピソードも追加された。

探偵が一つの解決策として、たまたま2枚入手していた、この曲の演奏会のチケットをクライアントにプレゼントして相談が終るのだが、この落ちは容易に想像できた。
コンサートでもクライアントが寝てしまい、大失敗するというものである。

しかし、そもそもブルックナーを好きという女性って、いるのだろうか。そもそも、ブルックナーを聴き始めたとき、眠気に襲われないで最後まで聴ける人って、いるのだろうか。

私は、7番から聴こうとするから間違っているのだと思う。7番が最初に聴衆受けした曲だからといって、7番から聴き始めるのが容易というわけではない。少なくとも、私は7番から入ることはできなかった。

4番から聴き始めたのだが、第1楽章はともかくとして、第2楽章はどうにも退屈だったし、第3楽章は比較的親しみやすいものの深みに欠ける感じがした。第4楽章などは、「マーラーを予見させる」と評されることのある第2主題(第3主題?)はともかく、全体としてはよく分からず、最後は「これから曲が始まるのか?」という楽句で終るのだ。
ブルックナーの良さというか、凄さが分かるのには、何年も何年もかかった。

凄さが分かる端緒となったのは、9番を聴いてからである。当時求めたレコードはバーンスタインの演奏で、かなりテンポや表情を過度にした演奏だったので近づきやすかったのかも知れない。その後この演奏からは遠のいたが、今でも9番が最高傑作だと思うし、逆に一番退屈しない曲なのではないかと思う。

ブルックナーを色々と聴くようになったとき、当時高く評価する人がいた朝比奈隆のLPやCDも買ったのだが、全くいいと思わなかった。
その経験を踏まえて書いたのが「題名のない音楽館」内の「演奏家を中心に」の「朝比奈隆 引き際を失った大家」である。

実は、この記事、結構波紋を呼んだ記事である。「よくぞ書いた ! 」と賛同頂いた方もおられたが、私の恩師で大フィルに在籍されていた方からは、「私は朝比奈さんに教えてもらったのに・・・」と、ご不満というか、半ば叱責に近いコメントを頂いたりもした。

その元々の記事に2010年7月に追記したのだが、評伝「オーケストラ、それは我なり」(中丸美繪著)という評伝が上梓され、私の考えが間違っていなかったことを裏付けるものと改めて自身を持ったものである。

これからブルックナー聴いてみようとするのであれば、私は、9番から始めることをお奨めする。
演奏はヴァント指揮 北ドイツ放送交響楽団のものがベスト。ベルリン・フィルを振ったものもあるが、それよりも良いと思う。

ちなみに、探偵が番組中で拡げていたスコアは、ノヴァーク版のドイツ印刷のもののはずだ。私が持っているのと同じ体裁だと思ったので、恐らく間違いない。スコアなど、この番組では、いわば小道具としての扱いなのだが、細部にまで気を配って制作しているのだと感心した。

ドイツ印刷の楽譜は高かった ! 
現在では国内印刷で比較的入手しやすくなっている。

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