スコラ 坂本龍一 音楽の学校 特別講座
このこの番組の本編は、今年の4月から6月にかけてNHK教育テレビで放送されたもので、この「課外授業編」としてこの10月からテーマを変えて放送することになったものである。
10月24日の第1回はベートーヴェンをテーマとし、なぜ人はベートーヴェンを聴くのか、ベートーヴェンの音楽というものはどんな意味を我々に伝えようとしているか、ということが話し合われた。
ここで、ゲストの浅田彰が時代背景、とくにベートーヴェンがナポレオンを意識していた、といった事柄をとうとうとしゃべり、いつまでたっても音楽そのものの話にならず、実にイライラした。ウラ番組で「名曲探偵アマデウス」があり、いつもは「アマデウス」を録画・保存しているのに、「スコラ」があるので、「課外授業」がある間は「スコラ」を録画することに決めていたので、「しまった」と思ったのである。「アマデウス」をリアルで見ると、この日はショパンのP協2番がテーマだったので、ますます「しまった」と思ったのである。
浅田彰は、1983年、26歳のときに書いた「構造と力」が大ベストセラーになって有名になった。しかし、当時私は読む気がしなかったし、今でも読むつもりはない。読んでいないのに言うのもおかしな話だが、少なくとも学生時代にもっと基本的な書籍を何冊かは読んだ身としては、周りで少しではあるが「構造と力」を読んだ人が色々とそれに影響された発言をしているのを見聞きして、非常に薄っぺらいものを感じたのは確かで、だから余計に読む気がしなかったのである。
現に、彼の著作や論文は「構造と力」が殆ど全てであり、京大の准教授だったのに京大に残ることはできなかった(残らないことを選んだのかも知れないが、あえて「残ることはできなかった」と書く)。「構造と力」という著作についても、覚えている人はもはや少ないだろう。
要は、もともと大嫌いなのだ。その彼が滔々としゃべるのを聞いているのは、かなり堪えられなかった。そして何よりも、文科系の人の音楽の聴き方、聴くときのモノの考え方のプロセスなどが、私の考えているものとかなり異なる、ということを改めて実感したのである。
番組は、後半のさしかかってようやく坂本龍一が、ベートーヴェンのソナタを少し弾いて見せながら・・・坂本龍一がベートーヴェンを弾くなんて、結構珍しい「絵」ですよね・・・ベートーヴェンの音楽の特質について話したので、前半の内容の空疎な点を何とか少しはリカバリーした。
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