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2010年11月21日 (日)

題名のない音楽会 2010年11月21日

この日は、「第20回出光音楽賞受賞者ガラ・コンサート」の第1回目という内容で、ヴァイオリンの三浦文彰とオーボエの荒絵里子を招いての演奏。オケは東京シティ・フィル。指揮はもちろん佐渡裕。

この、毎年行われる出光音楽賞というのは、通常のスポンサー料とは別に出光興産(の財団か?)が拠出しているのだと思うが、ともかく20回も続けてきていること自体、「題名のない音楽会」という番組そのものが永年にわたり出光興産の単独スポンサーとして提供されていることと併せ、この会社の心意気を感じさせてくれ、敬意を覚えざるを得ない。

で、毎年このガラ・コンサートの前に歴代の受賞者が紹介されるのだが、佐渡裕は勿論のこと、沼尻竜典、庄司紗矢香、村治佳織など、私が現在注目したりフアンだったりする演奏家がズラリと並んでいるのが壮観である。
この番組で初めて知り、価値を見いださせてくれて、その後の活躍を見守る形となっている人だったり、自分で注目するようになった後でこの受賞者だったと分かった人だったりするのだ。

今回の、ヴァイオリンの三浦文彰も、確かに注目に値する人だということは、すぐに分かった。

プロコフィエフの協奏曲第2番の抜粋を演奏したのだが、それこそ1つめの音を弾き始めたとき、これはスゴイと感じたのである。中で彼が話していたのは、幼い頃から聴いていて好きだった曲だそうである。
ただ、この曲をどのように感じて弾いているかについて述べた部分は、何となく幼いものを感じたし、私の捉え方とは違う。
違うのだが、出てくる音楽は、彼の述べた表現を大きくはみ出す巨(おお)きなものとなっていた。言葉よりも音楽の方が大きいというのは、優れた演奏家には時々見られる現象でもある。

オーボエの荒絵里子は、既に東京交響楽団の首席を務めているそうで、この楽団のコンサートに行っている人にとってはお馴染みなのだろうし、私も東京交響楽団が出演する番組・・・この「題名のない音楽会」を含む・・・で見たことがあるような気がした。

曰く、「東京交響楽団で難しい曲を多く取上げているが、ここでは比較的易しくて聴きやすいものを選んだ」として、フンメルの「オーボエとオーケストラのための序奏、主題と変奏曲」を演奏した。
この曲は初めて聴いたが、確かに「易しくて聴きやすい」もので、却ってオーボエの音をじっくり楽しむことができる曲だった。

フンメルは、ピアノの演奏においてベートーヴェンと人気を二分する存在だったそうである。そうした背景を知って聴くと、「ああ、音楽って本来はこういうもので良かったんだ」と思った。

これで十分だったはずのクラシック音楽の世界を、乱暴に、荒々しく破壊し、力強く激しい要素を加え、大きな、何かを語るような内容を持つものとしてしまったベートーヴェンという人の存在の巨大さを改めて思わざるを得なかったのである。

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