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2009年10月23日 (金)

カルメンの愛した男は誰? 続き

(前稿から続く)

「カルメン」に関する見方、考え方について、私は何度か変った。

小学生の頃、ヴァイオリンを習っていた。先生は当時関西交響楽団(後の大フィル)のヴィオラ奏者であったご夫婦で、主に奥様に習っていて、時々ご主人がみて下さることがあった。このご夫妻は、私が習うのを断念せざるを得なかった事情があったあとのことになるが、日本フィルハーモニー交響楽団に移られ、その後、当時の私にはよく分からなかったが、文化放送がスポンサーを降り、新日本フィルハーモニー交響楽団との分裂騒ぎにつながる、という事件に巻き込まれることとなる。しかも、モトの日本フィルハーモニー交響楽団の方に残られ、大変な苦労をされることになるのである。

この話は別の機会にどこかで書くとして・・・ カルメンの話に戻る。

ご主人から与えられた課題曲の中に、「カルメン」の中の曲を何曲かメドレーで繋げた曲があった。「カルメン幻想曲」ではない。初心者向けの、もっと易しい曲で、編曲者も、未だに分かっていない。

その曲の中に「ハバネラ」があった。あの「ハバネラ」は、楽譜に書かれている通りに機械的に演奏すると、何にも面白くない曲なのである。私が楽譜通りに弾いていると、ご主人の方の先生が、「そこはちょっと、ねえ(苦笑)・・・ ここは女の人が男の人をからかっているんだよ。まだ難しいだろうけどねえ・・・ だからもうちょっと色っぽく・・・ 分からないだろうけどねえ・・・(苦笑) 例えばこんな風に・・・ 」とおっしゃって弾いてみせて下さった。

母がレッスンに必ずついてきたし、もう1人一緒に習っていた子もお母さんと一緒に来ていた。奥さんの方の先生もおられた。そのとき、オトナたちが大笑いしていたような記憶がある。

だって、ねえ。小学生でそんなこと分かる方がおかしいですよねえ。

けど、「女の人が男の人をからかっている」という言葉によって、一緒にレッスンに来ていた子を目の前にして、凄く恥ずかしい思いをしたような気がする。女の子だったし、好きだったから。

(この稿続く)

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