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2009年5月28日 (木)

マナカナのデビューCDは期待外れ

NHKの朝ドラは、1996年(平成13年)下期の「ふたりっ子」以降、毎回見ている。その「ふたりっ子」で双子の姉妹を演じたのが、まだ幼かった三倉茉奈/三倉佳奈・・・マナカナ・・・だった。勤め人としては放送時間が合わないこともあって、ずっと見ないでいたのだが、たまたま始まったばかりの「ふたりっ子」を見る機会があり、余りにも面白いのでVTRに録ってまとめて見るようになったのである。

途中、余りの暗さにイヤになったが音楽の素晴らしさによって引き戻されたのが1999年上期の「すずらん」。それに次ぐ1999年下期の「あすか」は、音楽もさることながらドラマの出来として朝ドラ史上の最高傑作だと思っていた。
その頃書いた内容は、できれば私の「題名のない音楽館」の次のページをご覧ください。

すずらんとその音楽
あすか オリジナルサウンドトラック・・・「CDミニ評アーカイブ」内

2008年下期の「だんだん」で、マナカナが主役となったが、当初は「NHKが悪のりしている」と思った。大阪出身だし、さんまなどが司会するお笑いバラエティにはよく出演していたが、ドラマなどに出ていた記憶はないし、何を考えているんだろうと思った。そもそも、双子の姉妹が別々に育って・・・というプロットは、川端康成の「古都」そのまんまじゃないか。私も原作を読んだのは昔のことなので忘れていたが、何年か前にスペシャルドラマ化され、上戸彩が好演したのが印象に残っている。

佳奈の舞妓姿が全く似合っていなかったし。
ところが、程なくして2人がデュエットする場面が登場すると、これが中々いい。ボイストレーナー役を演じた森公美子(オペラ歌手)も手放しで誉めていた。まあ、お世辞半分としてもね。
で、どうもこれは歌手として売り込み、NHKとして紅白に出すつもりか・・・であれば当然CDも出すだろう・・・と思っていたら、案の定出してきた。今年の初めに出ていたようだが、ときどきCDショップに行っても見あたらなかった。

見つけたのは、ドラマが終わってからで、ネットでようやく見つけた。ドラマの中ではシジミジル→SJ→Sweet Juno とバンド名が変っていったが、デビュー名は、その何れでもなく「茉奈佳奈」だ。何だ、そのまんまじゃないか。検索も「マナカナ」で見つかった。

番組の中で歌っていた曲に、公式ページで募集していた曲を合せたカバー曲集である。期待してCDプレーヤーにかけたのだが・・・何じゃこれは。
歌はいいのだが、編曲が全くダメ。番組の中で歌っていたときの編曲の方が遙かにマシだ。イマジネーションもやる気も感じさせない、最低の編曲だ。こんな編曲は歌をつぶすだけだ。番組の中で使っていた編曲のまま出すのがイヤなら、モトの曲の編曲を使って懐かしさを出す方法もあるだろう。新しく編曲するならば、モトの編曲と遜色のない編曲を作らないといけない。
編曲がダメという意見は私だけではない。ちょっと色々なブログなどをあたってみると、酷評している人が多いことが分かる。

ボーナストラックとして収録されている「シジミジルのテーマ」は、茉奈佳奈バージョンということで、放送されていたイメージに近い。何で全曲をこのようにしなかったのだろう。

ドラマそのものは、これまで「あすか」が連ドラ史上最高傑作だと思っていたが、今では「だんだん」が最高だと考えている。ドラマの中で歌手として成功し、たいていであればそこで終わってもいいのだが、その後の2人の歩みをずっと追いかけ続け、2人それぞれ「スターをやめたあと」懸命に生きていった姿を見せて行ったのが、深さを増した。

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