R・シュトラウス続き
ところで、4月26日のN響アワーで、R・シュトラウスの交響詩一覧として示されていた中に、「アルプス交響曲」と「家庭交響曲」が含まれていた。確かにこの2曲とも交響曲と称するには構成が自由すぎるし、交響詩とみなすことが多いのだろう。
しかし私は、形式がどうであれ、作曲者が「交響曲」と称しているのだから、交響曲とすべきだと考えている。モーツァルトの時代ではない。モーツァルトの時代であれば、まだ交響曲と序曲とディベロップメントの区別が必ずしも明確ではなかったが、R・シュトラウスの時代ともなると、「交響曲」がとくにドイツ系の作曲家にとって極めて重要なジャンルとして確立して久しいのだし。
これについては私なりに考えてみたことを「R・シュトラウスの2つの『交響曲』について」として、私のホームページに掲載したが、要はこれまでに扱ってきた題材よりも遙かに大事な「自然」と「家族」をテーマとするので、それまでに使っていなかった「交響曲」という名称をつけたのではないか、ということである。結構当たっているのではないかと勝手に自負している。
そう考えるに至ったのは、「アルプス交響曲」で、共感できる演奏のCDに出会ったためであった。ハイティンク指揮による演奏である。 それまでR・シュトラウスの音楽について、オーケストレーションの巧さは分かるが中身が乏しく、全然心に響くことがなく、「才能の浪費だ」と思っていたのだが、ハイティンク指揮の「アルプス交響曲」で少しだけ良さが分かるようになった気がして、少しは聴き進めることになったのだった。まあ、実のところ、今でも「これは才能の浪費だ」と思うことがないではない。特に「英雄の生涯」なんて、名曲だかどうか分からないと考えている。
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