カテゴリー「音楽」の記事

2011年7月12日 (火)

PrintMusicでDTMを始めてしまった

ホームページの主として「題名のない音楽館」の作品論に譜例(説明している箇所が分かりやすいように引用される、作品の楽譜の一部)を入れたいと思い、手書き用の写譜ペンや楽譜用のフォントなどを色々と試しているうちに、Finale Note Pad というソフトに出会った。

マーラーの交響曲第1番には、これを使って譜例とその部分の音を埋め込んだのだが、安価なだけあって、機能的にどうしても満足できなくなってきた。それもあって、譜例を入れたのはまだ上記の、マーラーの1番だけだ。

Finale Note Pad はFinale というソフトの最も簡略化されたもので、こうなるとFinale に進むしかないのかなあ、と思ってさらに探しているうち、比較的安価で殆どフル機能が入っている PrintMusic という存在を知った。これもFinale のグループ。

手許に取り寄せて使い始めたが、これが中々の優れモノなのである。既にFinale Note Pad によって印刷の美しさは十分認識していたが、それに加え PrintMusic では、入力できる楽譜の範囲が格段に拡大している。
ひとつだけ例を挙げると、付点音符。
Finale Note Pad では1つの付点だけだったか、複付点まで可能だったか、何れにせよ、そこまで。ところがブルックナーなど、付点が3個もついたものが結構ある。PrintMusic では何と9個まで付点をつけることが可能だ。

そこで例しに入力し始めたらやめられなくなってしまい、遂に本日分の書評などの記事を書く時間がなくなってしまった。

やっているうちに、本来の、ホームページに譜例と音を入れるという目的から少し横にそれて、入力しながら曲が出来上がって行くこと自体を楽しくなってきたのである。

こうした分野をDesktop Musicと言う。省略してDTM。
パソコンを購入してからまだ日も浅い頃、Macでこれにハマってしまったことがある。その後Macから離れたこともあって遠のいていたが、こうした使い勝手のよいソフトの巡り合ったので、暫くの間はうつつを抜かすこととなりそうだ。

2011年2月 8日 (火)

ハッピーフライト

2011年2月5日(土)に8チャンネルで放送された。
2008年11月に公開された映画で、フジテレビ等が制作し、東宝が配給。

綾瀬はるかが出ていることと、「スウィング・ガールズ」と同じ矢口史靖が監督した作品だということで見たのだが、実に楽しかった。

通常のDVD版も出ているが、ここでは(値は張るが)BD版を紹介しておく。

後半に、ホノルル行きの便が、機体トラブルのため急遽羽田に引き返す・・・それも羽田付近に台風が来ている中・・・という状況となり、ハラハラドキドキとなるのだが、どう見てもここは、アメリカ映画の「エアポート」シリーズを意識したものだろう。最近の作は見ていないが、以前のものには、そうした場面があり、それが見所となっていたものである。

「エアポート」シリーズほどには危機的状況とはならず、とは言えこの映画もそれなりにスリルに満ちたものとなっていた。

「時代」を感じたのは、ANAが全面協力していること。

一頃までは、こうした航空機や航空会社が舞台となるドラマは、JALが協力したものである。そもそも、ハワイ行きの便なんて、JALが独占してていた時代が長かったのだ。それも、ウィキペディアによると、撮影のためにボーイング747の機体を15日間にわたり無償貸与されたとのことである。また、ボーイング社まで調査にも行ったとのこと。

実によく録れていると思ったのは、そうした、細部への拘りの賜物ということか。日本映画にしてはかなりリアルな映像のオンパレードだった。

初めに「見た」と書いたが、正確には「録ったものを見た」のである。BDレコーダを導入してから、こうした映画を地デジ規格で録画したものをそのまま見ることができるようになった。
BDレコーダに録るのは音楽番組・・・というアタマがあったので、映画をこうやって録って見るということに、すぐには思い至らなかった。

BDレコーダを接続しているテレビは、37型で、しかも初期の機種のためフルスペックハイビジョンではない。それでもキレイな迫力ある画面で堪能できたのである。
こうして色々と録って見ているうちに、もっと大きな画面のテレビが欲しくなっていくのだろう。

大きな画面のテレビで、しかもハイビジョン規格となる地デジ対応テレビだが、これを液晶で実現する、というのは、今世紀に入った当時、殆ど考えられなかったことである。技術の進歩はスゴイものだ。

しかし、思うに、液晶で薄型のテレビが作られなかったら、地デジ化の推進も、これほどうまく進まなかったのではないだろうか。
ブラウン管で大型画面のハイビジョン規格のものを作ることも勿論できるはずだが、本体全体が余りにも大きく重いものとなってしまい、一般家庭に導入するのは現実的ではない。
かといって、小型の画面で済ませてしまうのは、地デジの魅力を十分に味わうことができない。

放送インフラの大転換の時、テレビというハードの大転換があり、よくぞうまく両者相携えて進んできたものである。

2010年12月14日 (火)

カーテンコールの意味

DVDレコーダのHDDに録画が溜ってしまい、DVDに焼く作業をしていて思いの外時間がかかったため、書評を纏めることができなかった。このため、録画を整理しながら改めて思ったことを雑感として。

整理にとくに時間を要したのは、NHK芸術劇場で放送された、「トリスタンとイゾルデ びわ湖公演」と「吉田都 引退公演 英国ロイヤルバレエ ロミオとジュリエットである。どちらもとっておくこととしたので。

前者はワーグナーの楽劇の常として、ひと幕の間は音楽の切れ目がない。このため、幕の間にチャプタを切るのはハナから諦めているのだが、それでも「前奏曲」と「愛の死」の部分だけはチャプタを切りたいと思った。それと、基本的なこととして、全曲通して録画されているので、幕と幕の間を分ける必要がある。まだ見ていなかったので、通して見ることとなった。これが、曲も内容も疲れるものだった。ひどく疲れた。

後者も同様に幕の間を分けることから始めたのだが、折角なので曲の間にできるだけチャプタを切ろうと思い、参考書と最近入手したプレヴィンの全曲盤のライナーノートとを見比べながらやっていった。つなげて演奏される部分など一部を除いてだいたい切れたと思うが、どうもよく分からない処もあり、それは切るのを諦めた。

こういうときスコ(総譜)があれば役に立つのだが、この曲の安価に入手できるのは組曲版しかないはずで、当然全曲版とは曲の一部が異なるので参考にはならない。

で、この2つの作品を見て改めて思ったのは、「カーテンコール」の意味である。

言うまでもなく、「劇中、こんな人たちが出てましたよ。改めて拍手を贈って下さいね」という意味を持っているのだろうが、それだけではなく、もう1つ深い意味があるのではないだろうか。以前から思っていたのだが、これら2つの作品が何れも主演が死んで終るものであるため、改めて思ったのである。
「トリスタン」は男が死に、「ロメオ」は男も女も死んでしまう。主演以外にも多くの人が死んでいる。

突然想像を交えてギリシャ悲劇のこととなるが、あの時代、劇の中で死ぬというとき、本当に殺してしまったことがあるのではないだろうか。とにかく、ローマ時代になってからではあるが、奴隷である「剣闘士」どうし、即ち、人間同士を戦わせて殺し合いをさせたり、ライオンと人間を戦わせたりして楽しんだということが分かっている。
劇という形であっても、出演者によっては本当に殺してしまって「死」の場面としたことがあるのではないだろうか。

また、こう考えてもよい。
テレビドラマなどで「殺人事件」が毎日のように放送され、ある意味で慣れっこになってしまっている現代社会とは異なり、芝居の中で起こる殺人であっても、観客にとって衝撃的であった時代が最近まで続いていたはずである。
現に、幼い頃、白黒テレビで刑事モノのドラマなどが放送されていたとき、やたら恐ろしかったことを覚えている。ドラマのアタマでパトカーのサイレンの音が鳴るだけで怖かったし、それは私が幼かったためというより、周りの大人たちも怖がっていた。

だとすると、カーテンコールには、もう1つの意味が加わってくることになる。
あれは単なる芝居であって、芝居だったという証拠に、こうしてみんな生きてますよ」ということを明らかにするという意味があるのではないか。いや、むしろその意味で行われたカーテンコールの方が歴史があるのであって、その習慣が受け継がれて現代の様式につながっているのではないだろうか。

似たことがあって、それは、劇の終りに近づくと、以前出て来た人たちが入れ替わり立ち替わりして再び出てくることがある。というより、そうした構成を採っているものが結構見受けられる。最近のものだけをとっても、「朝ドラ」などには、そうした構成だったものが殆どである。

これも、「あのとき死んだけど、あくまでも芝居の上でのことで、ちゃんと生きてますよ」ということを示す意味があるではないだろうか。とくにテレビドラマのように、「カーテンコール」が存在しない場合、そうした場面そのものが「カーテンコール」の代わりになるのだから。

これは、ワーグナーの「指環」や、ゲームの「ドラクエ」などにも共通するものである。ネタばらしになる可能性もあるので、別途機会があれば、慎重に書いてみたい。

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