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2013年4月 8日 (月)

カラットテープのCD化を完了しました 続々々

(前稿から続く)

結果的に、いつ壊れるかヒヤヒヤしながら使ったカセットデッキは、何とか持ち堪えてくれた。そして、このあとはもうオーディオコンポでカセットを聴くことはない。
少しでもカネにならないか、とそのデッキをハードオフに持ち込んだら、200円。ガソリン代が出るか出ないか微妙な処だろう。

そして、CD化の作業も、恐らくワンチャンスだったのではないか。
そして、この作業を進めて、本当に良かった。

前にも書いたが、CD化するというのは、その音源をもう少し生き永らえさせるという意味の他、チャプターを切って行き、アダマ出しを容易にするという意味がある(正しくは「トラック」だとも思うが、DVDの「チャプター」に合わせる)。

そして経年劣化によってリーダーテープと磁気テープの間が切れてしまったと書いたが、同様に経年劣化による現象かと推察する、次の現象が目立つテープが散見された。

  • まず、「ゴースト」という現象
    Aという音がする少し僅か前に、a という音がする現象だ。テープには磁気で録音されているしテープという名の通り巻いて保管されている。このため、ある部分の音=磁気 が、一回り内側または外側の磁気=音に僅かに転写されるのである。これが目立つようになるのは、使わないで保管いている期間が長いほど影響が大きくなるはずだ。
  • そして「フラッター」
    「パー」と長い音がするべき処、「パパパパ」となってしまう現象。テープにシワがよるのが主因だが、上記と同様、経年劣化によって巻かれている磁気どうしがくっついてしまう、というのが理由かも知れない。

作業を始めてからずっと考えていたのは、安価なものから高級なものまで、随分色々なタイプのカセットが売られ、色々な論議があったものだった、ということだ。

どんなテープの長さを選ぶか、という論議に始まり、メタルとノーマルの違いあたりは当然のこととして、クロームなんてポジションもあった。ドルビーをオンにして録音するか、オフの方がいいのか、という議論もあった。カセットのハウジングをダイキャストで構成したり、オープンリールへの郷愁だと思うが、リールのハブにオープンリール風のものをデザインしたり、ということもあった。
後者の二つは、今みたら冗談にしか見えないのではないか、というレベルのものだ。

現に、それらを使っていた私が、改めてそれらを見て当時のことを思い出し、笑ってしまったのである。

しかし、収録されている内容は、聴き進めるに従い、懐古的な気分、懐かしい思い出、自分の歩んできた人生(かなりの部分は会社生活とリンクする)にドップリと浸る結果となった。とくに、会社生活の前半、オーディオの商品企画と営業の仕事に関わってきたので、趣味で制作したり録音したりしたものよりも恐らく多くのテープが、仕事に関係したものだ。

会社生活で最初に可愛がってくれた上司(恐らく唯一私が心酔した人でもあった)との思い出、同僚と共にプロデュースした音源。その音源をLPとして具体化してくれた協力会社。
その中の一人は仕事を離れて終世の友人となった。私がときどき触れている、「趣味としての音楽の先生」の一人だ。比較的最近、ようやく彼に影響されてモーツァルトを私が聴くようになってからは、既にモーツァルト論に花開かせる場もなくなり、彼の命の残りも余り残されていなかった・・・。
また、CDというものが「PCMディスク」と呼ばれていてまだ開発段階だった頃、東日本一帯を店頭デモの形で普及活動兼営業で歩いたこと等々。

ひょっとしたら、映像付きよりも音だけの方が、ノスタルジックな感傷に浸りやすいのかも知れない。

そして、何で、このような媒体を「絶滅危惧種」化してしまったのか、という、関連メーカーへの憤りさえ湧いてきたのである。これ、アンタたちが開発し、ユーザーに受け入れられ、定着し広まって行ったものではないか。いくらコストが厳しい(と言うだろう)からと言って、ラジカセでしか聴けない状態に追い込むとは、どういう了見だ。カセットデッキなるものをオーディオコンポに組みこんで愛用していたのは、いわゆるオーディオファンであり、音楽ファンでもある。この世代(私も然り)の人々の意向を少しでも聞いたのか、とも言いたい。

とまれ、CD化は完成した。
CD化するのをやめたりしたものも多かったが、それでも50枚ほどになった。
ここまでやって、1月も過ぎようという頃になったのである。

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